脂質異常症とは？
◎脂質異常症ってどんな状態なの？
脂質異常症とは、血液中のLDLコレステロール（悪玉コレステロール）やトリグリセリド（中性脂肪）のいずれか、または両方が高い状態、あるいはHDLコレステロール（善玉コレステロール）が低い状態のことを指します。
脂質異常症の種類
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家族性脂質異常症：遺伝によって発症する。
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二次性脂質異常症：糖尿病、肥満症、薬の影響によって発症する。
◎コレステロールと中性脂肪の役割
体内のコレステロールや中性脂肪は「リポタンパク質」として血液中を移動しています。
リポタンパク質の種類
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カイロミクロン：
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小腸から吸収された脂質を全身に運ぶ。
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中性脂肪を脂肪酸とグリセリンに分解し、エネルギーとして利用。
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VLDL（超低比重リポタンパク質）：
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肝臓から放出され、中性脂肪やコレステロールを運ぶ。
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IDL（中間比重リポタンパク質）：
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VLDLが小さくなったもの。
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LDL（低比重リポタンパク質）：
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IDLがさらに小さくなり、コレステロールの割合が多くなったもの。
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余分なコレステロールが血管に蓄積し、動脈硬化の原因に。
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HDL（高比重リポタンパク質）：
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末梢組織の余分なコレステロールを肝臓に戻す役割。
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血管壁のコレステロールを回収し、動脈硬化を防ぐ。
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◎脂質の代謝の流れ
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食事から摂取した脂質は、胆汁酸と消化酵素の働きで「脂肪酸」「グリセロール」「コレステロール」として吸収される。
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吸収された脂肪酸やグリセロールは、小腸粘膜で「トリグリセリド」としてカイロミクロンになり、リンパ管を通って血中へ。
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血中ではリポタンパクリパーゼの作用で「遊離脂肪酸」となり、エネルギーとして利用されるか、脂肪組織に蓄積。
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余った脂質は最終的にLDLコレステロールとして全身に供給。
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HDLコレステロールが余剰コレステロールを回収し、肝臓に戻す。
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余分な脂質は脂肪組織や肝臓に蓄積し、体脂肪や脂肪肝の原因となる。
◎どんな状態が脂質異常症なのか？
以下の数値が基準値を超えると脂質異常症と診断される可能性があります。
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中性脂肪（トリグリセリド）：150 mg/dL 以上
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LDLコレステロール：140 mg/dL 以上
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HDLコレステロール：40 mg/dL 未満
◎脂質異常症は何がまずいのか？
脂質異常症を放置すると、さまざまな健康リスクが高まります。
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冠動脈疾患の発生リスクが上がる（心筋梗塞、狭心症など）。
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動脈硬化が進行し、血管が詰まりやすくなる。
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糖尿病の発症リスクが高まる。
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皮膚や目の異常（全身の黄色い丘疹や角膜の混濁など）が現れることもある。
◎脂質異常症の予防方法
脂質異常症を防ぐためには、生活習慣の改善が重要です。
●食事管理
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カロリー制限：摂取エネルギーを適正範囲に抑える。
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脂質摂取の制限：飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を減らし、不飽和脂肪酸を増やす。
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食物繊維の積極的な摂取：コレステロールの吸収を抑える効果がある。
●運動管理
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有酸素運動（ウォーキング、ジョギング、サイクリングなど）
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筋トレ（基礎代謝を上げ、脂肪燃焼を促進）
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ストレッチ（血流を良くし、代謝を向上）
脂質異常症は生活習慣と密接に関係しており、日頃の食事や運動習慣が予防のカギとなります。健康的な生活を心がけて、動脈硬化や生活習慣病を防ぎましょう！
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